夜の腸ケアで整える睡眠習慣~1日の疲れをやさしくリセットする方法~

「眠れない夜」は、腸がリラックスできていないサインかもしれない

夜、寝つきにくい。途中で目が覚めてしまう。翌日の予定を考えると、眠れないことは大きな負担になりますよね。多くの人は「脳が興奮している」と考えますが、その背景には腸の緊張が関わっているともいわれています。

腸と脳は「迷走神経」でつながっており、日中のストレス、冷え、食べすぎなどの刺激は腸に響きやすいものです。その影響が迷走神経を通じて脳にも伝わり、リラックスしにくい状態をつくると考えられています。

近年の研究では、腸内環境が整っている人ほど睡眠の質が良い傾向が示されており、「腸の状態」と「夜の休息」は生理学的にも深く関わっていると報告されています。

腸が落ち着くと、自然に眠りやすくなる理由

眠りに入るときには「副交感神経」が優位になります。これは“リラックスの神経”であり、同時に腸の働きを支える神経でもあります。

💡つまり、「腸が落ち着いている」=「眠りやすい状態」なのです。

また、腸内では「幸せホルモン」と呼ばれる”セロトニン“が合成され、夜になるとそれが”メラトニン(睡眠ホルモン)“に変化します。
腸内環境が整っていると、この流れがスムーズになり、自然と深い眠りへ導かれます

Step1:夕食で意識したい「3つのポイント」

夜の腸をいたわる習慣は、実は朝からの積み重ねでもあります。ただ、忙しい日々の中で朝から完璧に取り組むのは難しいものです。まずは夕食で次の3つを意識してみてください。

① 揚げ物を夜遅くに食べない

揚げ物は満足感がありますが、消化には4〜5時間もかかるといわれています。脂質の多い食事は胃の動きを遅くするため、寝る時間が近いと体がお休みモードに切り替わりにくくなります。脂質の多い食事は昼のうちに楽しみ、夜は軽めにするのがおすすめです。

② 夕食は寝る2〜3時間前までに

食べてすぐ横になると、胃の負担が大きくなりやすいと言われています。時間をあけてから眠ることで胃が落ち着き、体も自然と休む準備に入ります。目安は「夕食は20時まで、就寝は22〜23時ごろ」です。

③ 温かいスープで体を内側からほぐす

温かいスープや味噌汁は体をやさしく温め、めぐりをサポートします。温かい飲み物は副交感神経が働きやすくなるともいわれ、心拍数や呼吸が落ち着きやすい時間をつくります。夜は冷たい飲み物よりも温かい汁物を選ぶと腸も脳もリラックスに向かいやすくなります。

💡夜遅い揚げ物・深夜のスイーツ・冷たい飲み物——これらは腸を夜でも働かせる原因になります。「軽い・温かい・早め」を心がけましょう。

Step2:寝る前5分の“腸リラックス習慣”

眠る直前の5分は、腸をそっと休ませる大切な時間です。次の3つを順番に行ってみてください。

① 白湯をゆっくり飲む(1分)

コップ半分ほどの白湯をゆっくり飲みます。体の内側が温まり、リラックススイッチが入りやすくなります。

② 腹式呼吸で迷走神経を整える(2分)

鼻から4秒かけて吸い、口から8秒かけてゆっくり吐きます。お腹が上下する呼吸は、迷走神経を介して腸の働きと深く関わるといわれています。

③ 下腹を温める(2分)

湯たんぽや温かいタオルをおへその下に当てると、めぐりが促され、緊張がやわらぎやすくなります。

呼吸法や温め習慣が睡眠の質をサポートするという報告もあり、この「5分習慣」は理にかなったセルフケアだと言えます。

Step3:スマホと“仕事モード”をオフにする

夜は脳と腸の両方が休む時間です。スマホやパソコンの光は脳を昼モードに戻し、気持ちの切り替えを妨げることがあります。

眠る30分前は照明を少し落とし、静かな時間をつくりましょう。電球色のあたたかな光は、自然と落ち着きやすい空間をつくります。白湯を飲みながら軽いストレッチや日記を書くのもおすすめです。

💡光・音・情報の刺激を減らすことは、腸にとって大きな休息。静けさは、体全体を穏やかに保つサポートになります。

Step4:朝とのリズムをつなげる

夜に腸をしっかり休ませると、翌朝のスムーズなリズムにつながります。腸は体内時計をもつといわれ、夜の休息が整っているほど朝の働きも自然に始まりやすくなります。

「夜を整えること=朝を整えること」という意識が、1日のコンディションを穏やかに支えてくれます。

まとめ:「眠る時間」は、腸がじっくり整う時間

眠っている間、腸では粘膜の回復や環境の調整が穏やかに進むといわれています。これは、体全体のリズムを支える大切なプロセスです。

夜は白湯を飲み、呼吸を整え、静かな空間で体をゆるめる。その積み重ねが、翌朝の軽やかな目覚めと心地よい一日につながります。